アドボケイトの電話相談・訪問相談・養成等の活動をしています。

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【設立趣旨書】


<一般社団法人おかやま精神医療アドボケイトセンター>


障害者の権利条約14条1項bは「いかなる場合においても自由の剥奪が障害の存在によって正当化されないこと」と定め,障害に基づく自由の剥奪を禁止しています。また,2022年9月,国連障害者の権利に関する委員会は,精神障害者の強制入院や強制治療を正当化するすべての法的条項の廃止を勧告しました。
一方,日本では,約27万人が精神科病院に入院しており,その約半数が医療保護入院などの非自発的入院です(2019年精神保健福祉資料)。しかも,10年以上の長期入院者は約5万人に及んでいます。こうした精神科入院患者,とりわけ非自発的入院患者は容易に自己の意思を表明できる環境になく,その権利保障は全く不十分です。今般の精神保健福祉法改正において,アドボケイト(代弁者)制度の導入が検討されています。わたしたちは,精神科医療におけるアドボケイト制度導入による意思表明の機会の保障は、権利擁護の第一歩であり,今後,同制度の有効性が実証され,利用可能な対象者が拡大されることに期待するものです。同制度の導入には,すべての地域において,アドボケイトの養成・登録・派遣・フォロー・バックアップの体制を整えることが急務です。わたしたちは,この体制を整えて,アドボケイトによる電話相談・病院訪問・面会等の事業を実施したいと考えています。
さらに,同制度の定着と発展のためには,地域住民・司法関係者・福祉関係者等多くの人に精神科医療の現状について関心をもってもらうことが必要です。このことが,障害者基本法の目的である「全ての国民が,障害の有無によって分け隔てられることなく,相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会」の実現に資するものと確信します。以上から,わたしたちは,ここに一般社団法人おかやま精神医療アドボケイトセンターの設立を宣言します。

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